全国保育団体連絡会

第53回合研集会「集会宣言」

第53回全国保育団体合同研究集会
集会宣言

 2021年7月31日、8月1日の2日間、第53回全国保育団体合同研究集会を開催しました。広島県立総合体育館の会場に集うとともに、広島から全国に発信しました。8月10日~31日まで録画配信も行いました。

 コロナ禍の合研は「子どものいのちと育ちと平和のために みんなでチャレンジ!」をテーマに、対面とオンラインを併用して全国をつなぐハイブリッド方式に挑みました。開催地の広島実行委員会は「ゴーゴーチャレンジ!」を合言葉に準備をすすめました。全国の各地域実行委員会もオンライン視聴の方法を説明しながら参加を呼びかけ、集会要綱を事前に届け、オンライン分科会の準備をすすめるなど、初めての試みに挑んだ合研でした。
 昨今の保育現場の厳しさから、これまで現場を離れての合研参加が難しかった人たちも、オンラインならば参加が可能になりました。合研開催を待ち望んでいた全国の関係者の期待のなか、参加の申込は海外も含め全都道府県から総数8,300人を越えました。

 合研1日目は広島実行委員会の思いが詰まったオープニングと保育・子育てフォーラム、2日目は保育・子育て講座6講座と記念講演をライブ配信し、特別講座&シンポジウムを会場で開催しました。
 合研の学びの柱でもある分科会は、特別分科会も含めて21分科会と1交流会をはじめてオンラインで行い、60本の提案がされました。準備や運営は全国の各地域実行委員会などが担いました。世話人、司会、提案者、機材担当の運営チームだけでなく、参加者も含めてみんなで分科会を成功させました。録画配信期間は、みんなで視聴した、繰り返し視聴できたなど、じっくり学ぶ機会になりました。そして、こうした合研の学びを通して、私たちはあらためて共に学び、語り合うことの意味を感じることができました。

 合研の参加組織では、地域連絡会や保育園単位でいっしょにオンライン視聴・参加することを大切にした、つながりの場づくりが各地でとりくまれました。集会開催中も各地から感想やメッセージを綴ったFAXが寄せられ、離れていても「みんなで作る合研」が実感できました。
 また全体会では、第3回合研で生まれ、今年で創刊50周年を迎えた『ちいさいなかま』について多いに語られ、保育者と父母を結び、保育・子育ての指針となる大切な雑誌であることを再確認しました。

 2021年1月22日「核兵器禁止条約」が発効しましたが、核兵器に関わる全てを禁止するこの条約を世界中の国々が批准すれば、この世界から核戦争で怯える子どもたちはいなくなります。それは、合研を生み出した先達の願いであり、私たちの願いです。
 コロナ禍での保育が続きますが、保護者と保育者の「共育て」の大切さを確かめ、子どもに関わるすべての人たちと手をつなぎ、遠慮せず、あきらめず、子どもの健やかな育ちに必要なものはすべて行うという「合研方式」を実践でも運動でもすすめていきましょう。規制緩和による保育制度の後退ではなく、コロナ禍の今こそ、解決すべき課題である「配置基準・面積基準」「職員処遇」の改善を本気で求めていきましょう。

 さあ、第54回高知集会に向けて、全国各地で新たなチャレンジをはじめましょう。合研の輪を広げ、豊かな保育・子育てのために、歩みをすすめましょう。

2021年9月16日
第53回全国保育団体合同研究集会