全国保育団体連絡会

保育研究所2021年度オンラインセミナーご案内

保育研究所 オンラインセミナー
保育の今と明日への展望―コロナ禍の実態から考える

 波状的な感染拡大がつづくコロナ禍の中で、保育のあり方が問われています。
 保育現場が、感染対応に追われ疲弊する中、政府は現場を支援する対応を先送りしながら、着々と新自由主義的な改革を推し進めようとしています。今こそ、現実を見つめながら保育の分野で、何を守り、何を変えるべきか論議を深め、子どもの権利を実現する視点から、取り組みをすすめる必要があります。
 保育研究所では、昨年に引き続きオンラインでセミナー(Zoomを使用)を開催いたします。

〈 ご案内 第一次分 4講座〉

敬称略

講座1
11月23日(火祝) 13時 20分~ 16時 30分(予定 13時00分よりアクセス可能)

子育て家庭・保育現場の現状と保育の未来 ―コロナ禍の実態から考える
報告1 小西祐馬(長崎大学)
コロナ禍のもとでの子育て家庭の状況 ―貧困・虐待問題を軸に保育の課題を考える

報告2 中西新太郎(横浜市立大学名誉教授)
コロナ禍による社会の変化と、保育の未来を展望する

 コロナ禍は、子育てをする家族に重い負担を強いています。子どもや保護者はどのような状態にあるのでしょうか。また、コロナ禍は、社会全体に大きな影響を与えています。しかし、今の政策状況は厳しい状況の中から沸き立つ切実な声に背を向け、自己責任を強調する新自由主義的な施策を、さらに実行しようとするものです。
 一方で、そうした政策の転換を求める機運は高まりつつあり、人間らしく持続可能な社会をつくりだそうとする新たな動きが始まっています。コロナ禍の実態から、保育の明日を展望します。

講座2
12月4日(土) 13時 20分~ 16時 40分(予定 13時00分よりアクセス可能)

少人数学級化の陰ですすむ教育「改革」は保育に何をもたらすのか
報告1 浜田真一・川島薫・金田利子(NPO保育福祉子育ちフォーラム)
幼児教育見直しの動向 ―文科省/幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会等の動きについて

報告2 児美川孝一郎(法政大学)
公教育の再編と市場化をすすめる教育「改革」

コメント 大宮勇雄(福島大学名誉教授・全国保育団体連絡会会長)

 小学校での少人数学級化が、コロナ禍の中で前進しました。中学校での実施についても、政府内で検討が始まっています。こうした前進面がある一方で、小中学校ではGIGAスクール構想などとしてデジタル化がすすみ、コロナ禍が拍車をかけています。それは、学校すらも儲けの場にしたい勢力と連動しており、教育・学校を変質させかねない動きです。
 この「改革」の影響は、保育・幼児教育の現場にも必ず現れてくるでしょう。私たちも教育「改革」の名のもとに何が起きようとしているのかを学びながら、保育の明日を考えます。

講座3
2022年1月20日(木) 13時 20分~ 16時 20分(予定 13時00分よりアクセス可能)

子どもの最善の利益を真に尊重する時代へ
報告1 川口 創(弁護士)
名古屋おひさま訴訟から子どもの権利が尊重される社会を展望する

報告2 増山 均(早稲田大学名誉教授)
子どもの権利とは何か 失われつつある子ども期を取り戻す

 私たちが願う保育制度の抜本的改善は、子どもの権利条約の理念を保育分野で実現することにあるといえます。しかし、政府が条約を批准して27年がたちましたが、日本の社会は、条約が謳う「子どもの最善の利益を尊重する」とはいいがたい状況が続いています。そうした中で、2021年3月に、幼稚園の日照権に関わる裁判で、子どもの権利条約を活用し、マンション業者に賠償金の支払いを命じた画期的な判決が出されました。この裁判の内容を踏まえつつ、コロナ禍の中で、問い直すべき子どもの権利とは何か、を学びます。

講座4
1月29日(土) 13時 20分~ 16時 40分(予定 13時00分よりアクセス可能)

コロナ禍から考える 保育の仕事と保育者の専門性
報告1 白石正久(全国障害者問題研究会)
どの子も、いのちを守られ大切にされる保育を ―今、必要な視点を考え、保育を創りだすために

報告2 中山 徹(奈良女子大学)
これからの社会と子ども・住民のいのちと生活を守る保育所のあり方 ―公立施設の存在意義を考える

公立保育園園長・主任・中堅職員セミナーとのコラボ企画になる予定です

 コロナ禍や度重なる災害のもとで、保育施設の役割、とりわけ公立施設の役割が問い直されています。ところが、その一方で、各地で統廃合・民営化がすすめられています。
 本講座では、保育とはなにか、保育者の仕事とはなにか、その原点を確認したうえで、住民・子どもの生命と日常生活を守るために保育施設はどうあるべきか、その中での公立施設の存在意義とはなにかについて考えます。

オンラインセミナーとは

講師による講義をインターネット上で生配信します(Zoomウェビナーシステムを使用)。受講者のみなさんには、PC・タブレットまたはスマートフォンでZoomに接続し、講義を視聴していただきます。

  • 受講者側の映像が他者に見られることはありません。
  • チャット機能や音声機能を使って、質問することができます。講義時間の範囲内で講師が対応いたします。
  • 視聴できるのは申し込んだ方のみです。複数で視聴する場合、必ず人数分をお申し込み下さい
  • PCやタブレットの使用を推奨しますが、スマートフォンでも受講できます。安定してインターネット通信ができる環境で受講してください(フリーWi-Fiなどの場合、映像や音声が途切れたり、止まってしまうことがあります)。

申し込み方法

  1. 申込み書を印刷し、必要事項をご記入の上FAX送信してください。
    締め切りは各講座7日前です
  2. 研究所より受付票・振込票をお送りするので、至急郵便局等から受講料をお振込みください
    Zoomを初めて利用される方は、事前にZoomのテストページ(zoom.us/test)から、Zoomアプリをインストールしてください(保育研究所にお電話下さればサポートいたします)。
  3. 受講日の5日前までを目安にレジメ・資料等とともに、受講に必要なID・パスワード等を送付します。
    受講当日は、受講ID・パスワード等を入力してオンラインセミナーにアクセスできます。

キャンセルにつきましては、各講座開催日7日前の15時までにご連絡いただいた場合に限り、手数料(1,000円)を差し引いた上でご返金いたします。

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